事件の概要
- 大阪府の小学生の修学旅行
- 宿泊した三重県のホテルの夕食で食中毒
- 喫食者90人のうち67人が有症
- 原因物質は「ウエルシュ菌」
- 主なメニューは「シーフードホワイトソース煮、豚ヒレカツ、海鮮寄せ鍋、茶碗蒸し、マグロとイカのお造り、フレッシュフルーツ等」(原因食品は調査中)
- 症状は軽く病院にはいかず翌日回復し観光
- ホテルの厨房のうち団体用の厨房で作られた夕食が原因とみられ、団体客用の厨房を営業禁止の処分
コメント(課題・問題点・防止策等)
- 最近は「ウエルシュ菌」による集団食中毒をたびたび耳にします
- 多くは作り置きの料理によって発生しているのだけど、作り置きはダメですね
- 原因食品は調査中ですが、考えられるとしたら「シーフードホワイトソース煮」で、作り置きしていたのかどうかは書かれていません。
- なかなか続報が出ることは少ないですが、何か判明したら追記しまうす
- ちなみに、「団体客用の厨房を営業禁止」ということを解説しておくと、処分は許可施設ごとに行われるのですが、ホテル等は厨房ごとに許可を取っていることが多く、原因となった厨房が特定できたら、そこだけが処分を受け、他の厨房は営業を続けることができるので、他の厨房で料理を作ることができるというホテル側の一種のリスク管理です。
- また、通常の処分は「3日間の営業停止」が多いのですが、「営業禁止」となるのは原因が特定できておらず再発の可能性があるので、その見通しが立つまでは営業禁止にするということです
三重県 報道発表資料 食中毒の発生について(令和3年10月28日)
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https://www.pref.mie.lg.jp/TOPICS/m0014700189.htm
令和03年10月28日
食中毒の発生について(令和3年10月28日)
1 概要
令和3年10月22日(金)、鳥羽市内の宿泊施設から伊勢保健所へ、宿泊客複数名が、腹痛、下痢等の食中毒様症状を呈しているとの連絡がありました。
伊勢保健所が調査したところ、10月21日(木)から22日(金)にかけて当該施設に宿泊した修学旅行生1グループ90名のうち、現時点で67名が同様の症状を呈していることが判明しました。
同保健所は、複数の有症者の検便からウエルシュ菌が検出されたこと、有症者の発症日時が集中しており、ウエルシュ菌の潜伏時間の特性と一致する共通食が他にないことから、当該宿泊施設内の団体客用厨房で調理した食事が原因の食中毒と断定し、本日付けで団体客用厨房を営業禁止処分としました。
なお、調査の結果、本件の原因は団体客用厨房であると判明したため、同施設内の他の厨房及び宿泊業については営業禁止の対象とはしていません。
また、有症者は全員快復しています。
関連資料
食中毒の発生について(PDF(11KB))
ウエルシュ菌食中毒について(PDF(8KB))
食中毒の発生について(PDF(11KB))
食中毒の発生について
https://www.pref.mie.lg.jp/common/content/000983746.pdf
1 概要
令和3年10月22日(金)、鳥羽市内の宿泊施設から伊勢保健所へ、宿泊客複数名が、腹痛、下痢等の食中毒様症状を呈しているとの連絡がありました。
伊勢保健所が調査したところ、10月21日(木)から22日(金)にかけて当該施設に宿泊した修学旅行生1グループ90名のうち、現時点で67名が同様の症状を呈していることが判明しました。
同保健所は、複数の有症者の検便からウエルシュ菌が検出されたこと、有症者の発症日時が集中しており、ウエルシュ菌の潜伏時間の特性と一致する共通食が他にないことから、当該宿泊施設内の団体客用厨房で調理した食事が原因の食中毒と断定し、本日付けで団体客用厨房を営業禁止処分としました。
なお、調査の結果、本件の原因は団体客用厨房であると判明したため、同施設内の他の厨房及び宿泊業については営業禁止の対象とはしていません。
また、有症者は全員快復しています。
2 発病状況
1)喫食者 90名中 有症者数67名(入院患者0名) ※2名は調査中。
2)有症者 11歳または12歳の男女(男性37名、女性30名)
3)主な症状 腹痛、下痢(1~11回)、吐気等
4)発病日時 令和3年10月21日(木)18時30分から同22日(金)17時
3 原因施設
所在地 鳥羽市安楽島町1075-113(とばしあらしまちょう)
屋 号 マリテーム海幸園(まりてーむかいこうえん)
営業者 ジョイフル株式会社(じょいふるかぶしきがいしゃ)
代表取締役 徳野 初見(だいひょうとりしまりやく とくの はつみ)
業 種 飲食店営業(業態:旅館、ホテル)
4 原因食事
1)令和3年10月21日(木)夕食
2)原因物質 ウエルシュ菌
3)主なメニュー シーフードホワイトソース煮、豚ヒレカツ、海鮮寄せ鍋、茶碗蒸し、
マグロとイカのお造り、フレッシュフルーツ等
※原因食品は、調査中です。
ウエルシュ菌食中毒について(PDF(8KB))
ウエルシュ菌食中毒
https://www.pref.mie.lg.jp/common/content/000983740.pdf
○特徴・・・・集団発生を引き起こす食中毒菌
ウエルシュ菌は、土壌、下水、健康な人の腸管内など自然界に広く分布しています。特に食肉(牛、豚、鶏など)の汚染率が高く、食肉の加工品から検出
される場合もあります。
ウエルシュ菌は、酸素の少ないところで増殖する菌で、毒素を産生するものがあります。
*煮沸1時間以上でも死滅しない特殊な芽胞を持っています。
*空気のないところを好み、空気に触れると発育しません。
*一度にたくさんの食事を調理するときに起こりがちな食中毒です。
○原因食品・・・・スープやカレーなど
食肉、魚介類、野菜及びこれらを使用した煮物やカレー、スープ、弁当、仕出し料理等の大量に調理された食品で注意が必要です。
○症状・・・・下痢と軽い腹痛
潜伏時間は6~18時間(通常12 時間以内)で、主な症状は下痢と腹痛です。ときにはおう吐を伴うこともありますが、1~2日で回復する場合がほとんどです。
○予防法
*スープなどを調理するときは、必ず良くかきまわす。
*スープなどは、出来るだけ底の浅い容器に入れて保存する。
*冷凍肉は完全に解凍してから調理し中心部まで加熱する。
*調理後は室温で放置せず早めに食べる。
*保存するときは、すぐに冷却し、冷蔵庫に保存する。
*保存後の食品は、食べる前に再度十分に加熱する。
芽胞状態の菌は加熱しても死滅しないので、加熱を過信しないようにしましょう。
- 1. 三重県 報道発表資料 食中毒の発生について(令和3年10月28日)
- 1.1. 食中毒の発生について(PDF(11KB))
- 1.2. ウエルシュ菌食中毒について(PDF(8KB))
- 2. ニュース記事の紹介
- 2.1. 【CBCニュース】修学旅行の小学生67人が三重・鳥羽市のホテルで集団食中毒 (21/10/28 17:39)2021/10/28
- 2.2. 【東海テレビ】小学校の修学旅行で“食中毒”…ホテルで夕食食べた児童67人が下痢等「ウエルシュ菌」検出 厨房を営業禁止 2021年10月28日
- 2.3. 【メーテレ】修学旅行中の大阪府の小学生67人が集団食中毒 ホテル団体客用厨房で作られた夕食原因か 三重県鳥羽市 2021年10月28日
- 2.4. 【NHK三重 NEWS WEB】鳥羽市のホテルで修学旅行の大阪府の小学生67人が集団食中毒 2021年10月28日
- 2.5. 【伊勢新聞】修学旅行児童ら腹痛や下痢 鳥羽のホテルで食中毒 三重 2021-10-29
- 2.6. 【産経WEST】修学旅行の小学生67人が食中毒 三重・鳥羽 2021/10/28
ニュース記事の紹介
※下記に紹介している記事や動画は時間の経過とともに削除される場合がありますのでご了承ください。また、新しいニュースがあれば追加します。
【CBCニュース】修学旅行の小学生67人が三重・鳥羽市のホテルで集団食中毒 (21/10/28 17:39)2021/10/28
- 【YouTube】https://youtu.be/FxObHclluVw
修学旅行の児童67人が食中毒 三重・鳥羽市のホテル
報道局・三重支局三重 2021/10/29 0:00三重県鳥羽市のホテルに宿泊した小学生67人が、腹痛などの食中毒の症状を発症しました。このホテルで提供された食事が原因とみられています。
三重県によりますと、10月21~22日にかけて鳥羽市安楽島町にある「マリテーム海幸園」に、大阪府から修学旅行で宿泊した11~12歳の小学生男女90人のうち67人が腹痛や下痢などの症状を発症しました。
検査の結果、食中毒を引き起こすウエルシュ菌が検出されたことなどから、県はこのホテルで調理された食べ物が食中毒の原因であると断定し、28日付けでこの施設の団体客用の厨房を営業禁止処分としました。
発症した児童は、全員すでに回復しているということです。
ウエルシュ菌は加熱だけでは死滅しないということで、県では調理後は速やかに食べるなどの対策をしてほしいと呼び掛けています。
https://www.ctv.co.jp/news/articles/8h0pxrh92dqm0kse.html
【東海テレビ】小学校の修学旅行で“食中毒”…ホテルで夕食食べた児童67人が下痢等「ウエルシュ菌」検出 厨房を営業禁止 2021年10月28日
小学校の修学旅行で“食中毒”…ホテルで夕食食べた児童67人が下痢等「ウエルシュ菌」検出 厨房を営業禁止
10月28日三重県鳥羽市のホテルで夕食を食べた修学旅行生67人に食中毒の症状が確認され、県は調理をしたホテルの厨房を営業禁止処分としました。
三重県によりますと22日、鳥羽市のホテル「マリテーム海幸園」で、小学校の修学旅行で宿泊していた教師や児童90人のうち児童67人に、腹痛や下痢などの症状が出ました。
保健所が調べたところ、児童らはいずれもホテルで21日の夕食に出された刺身やフルーツなどを食べていて、児童の便を調べたところ食中毒菌の一種「ウエルシュ菌」が検出されたということです。
児童らはいずれも症状は軽く、病院には行かなかったということで、翌日には鳥羽市内を観光したということです。
県は調理が行われたこのホテルの団体客用の厨房を28日から営業禁止処分とし、消毒などをするよう指導しています。
https://www.tokai-tv.com/tokainews/article_20211028_13024
【メーテレ】修学旅行中の大阪府の小学生67人が集団食中毒 ホテル団体客用厨房で作られた夕食原因か 三重県鳥羽市 2021年10月28日
修学旅行中の大阪府の小学生67人が集団食中毒 ホテル団体客用厨房で作られた夕食原因か 三重県鳥羽市
2021年10月28日 17:10三重県鳥羽市のホテルで、修学旅行中の小学生67人が集団食中毒にかかっていたことがわかりました。
食中毒があったのは鳥羽市のホテル「マリテーム海幸園」です。
県によりますと、21日午後6時ごろ、ホテルの団体客用の厨房で調理された夕食を食べた修学旅行中の大阪府内の小学6年生の男女67人が、食後から翌日にかけて下痢や腹痛などの食中毒の症状を訴えました。
入院した児童はおらず、全員回復しているということです。
複数の児童の検便から、食中毒菌である「ウエルシュ菌」が検出されたことから、県は団体客用の厨房で作られた夕食が原因とみて、団体客用の厨房を営業禁止の処分としました。
一方、ホテルの他の厨房で作られた食事からは食中毒は出ていないことから、ホテルの宿泊や他の厨房は営業禁止の対象にはなっていません。
https://www.nagoyatv.com/bluehip/news/?id=009590
【NHK三重 NEWS WEB】鳥羽市のホテルで修学旅行の大阪府の小学生67人が集団食中毒 2021年10月28日
※リンク先にニュース動画あり
三重 NEWS WEB
鳥羽市のホテルで修学旅行の大阪府の小学生67人が集団食中毒
10月28日 17時22分10月、三重県鳥羽市のホテルを修学旅行で訪れた小学生67人が腹痛などの症状を訴え、県はホテルの食事が原因の集団食中毒と断定し、この食事を調理した厨房を28日から営業禁止処分にしました。
集団食中毒が発生したのは、鳥羽市のホテル、「マリテーム海幸園」です。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/tsu/20211028/3070006638.html
県によりますと、修学旅行で三重県を訪れた大阪府の小学校の6年生の児童と教員など計90人が、10月21日から22日にかけてこのホテルに宿泊した際、このうちの67人の児童が夕食の後に腹痛や下痢などの症状を訴えたということです。
67人に入院した児童はなく、いずれも回復しているということです。
県の伊勢保健所が調べたところ、複数の児童から食中毒を引き起こすウエルシュ菌が検出されたことなどから、県はホテルの夕食が原因の集団食中毒と断定し、この夕食を調理した団体客用の厨房を28日から営業禁止処分としました。
ウエルシュ菌は食肉から検出されることが多く、加熱調理したスープやカレーなどからも検出されることがあるため、県は調理した食品は早めに食べたりすぐに冷蔵保存したりするよう呼びかけています。
【伊勢新聞】修学旅行児童ら腹痛や下痢 鳥羽のホテルで食中毒 三重 2021-10-29
修学旅行児童ら腹痛や下痢 鳥羽のホテルで食中毒 三重
2021-10-29 社会三重県は28日、修学旅行で鳥羽市安楽島町のホテル「マリテーム海幸園」に宿泊した67人の小学6年生が腹痛や下痢などを訴えたと発表した。県は宿泊施設内で提供された食事による食中毒と断定し、同日付で施設内の団体客用厨房(ちゅうぼう)を営業禁止処分とした。
県によると、原因となったのは21日の夕食。シーフードホワイトソース煮や豚ヒレカツなどが提供された。入院した児童はおらず、全員が既に回復した。児童らは大阪府内から修学旅行で県内を訪れていた。症状を訴えた児童からウエルシュ菌が検出された。
https://www.isenp.co.jp/2021/10/29/66403/
【産経WEST】修学旅行の小学生67人が食中毒 三重・鳥羽 2021/10/28
修学旅行の小学生67人が食中毒 三重・鳥羽
2021/10/28三重県は28日、鳥羽市安楽島町の宿泊施設「マリテーム海幸園」に修学旅行で宿泊した大阪の小学6年生90人のうち67人が下痢や腹痛などの症状を訴えたと発表した。うち32人からウエルシュ菌を検出、県は食中毒と断定した。児童は軽症で回復した。
県によると、21~22日に宿泊。原因は21日の夕食とみられ、海鮮寄せ鍋や豚のヒレカツなどが提供された。
県は、施設に複数ある調理場のうち団体客用調理場を営業禁止処分とした。
https://www.sankei.com/article/20211028-DCJYYQB2XNKVLEYHTBNXDMLYMY/
投稿者プロフィール
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◆神戸大学農学部畜産学科(昭和61年4月入学)・神戸大学大学院農学研究科(平成4年3月修了)
◆神戸市役所(平成4年4月入庁、平成26年3月退職)
「平成4~13年 保健所等での衛生監視業務(食品衛生・環境衛生・感染症対策)」
「平成14~24年 消費生活センター 技術職員(商品テスト・相談対応支援・事業者指導)」
◆一般社団法人はりまコーチング協会(平成26年4月設立、代表理事就任)
◆食品分野のダブルの専門家としてサポートします
元保健所食品衛生監視員として「食品表示法」をはじめとした食品衛生
元消費生活センター職員として「景品表示法」をはじめとした消費者法務
◆食品関連企業・商工会・給食施設等で研修実績あり(口コミ紹介が多い)