事件の概要

  • 小学校の給食を食べた児童1人に小麦アレルギー症状
  • 小麦を含まない肉団子を使ったスープを提供する予定だったが、業者が誤って小麦入りの肉団子を納入し、給食センター側もそれに気づかずに調理に使用した
  • 町内にある4つの小中学校にあわせておよそ870食が提供
  • 町は今年度から、アレルギーを持つ子が他の子と同じ給食を食べられるよう、アレルギー物質を含まない食品への置き換えを進めていた
  • 教育委員会は給食センターでも成分表示を確認して、再発防止に努めたいとしている

コメント(課題・問題点・防止策等)

  • アレルギー事故の中でも「業者のミスによる」事故になります。
  • ただし、ニュース記事の中で「給食センターが気づかなかった」とあり、再発防止策として給食センターでも成分表示を確認するとありましたが、納品された肉団子に何らかの表示があったのかどうか気になります。もし、表示があるとすれば給食センター側の検品確認不足があった可能性があり、もしかすると未然に事故を防止することができたかもしれません。
  • 一般の市販品の食品では基本的に原材料等の表示があると思いますが業務用の食品については伝票等の表示になっていたりまた放送形態によっては表示が省略されているものがあるかもしれません。したがって今後の業者から納品された食材の表示の確認方法についても再検討する必要があると思います。
  • わざわざアレルギーを除去した食材を発注した場合は、業者にミスがなかったかを確認するための措置が重要になります。その1つが原材料表示(アレルゲン表示)等になります。。同じような事故が他でも発生しているので確実にチェックができる体制を整えたいところです。

ニュース記事の紹介

※下記に紹介している記事や動画は時間の経過とともに削除される場合がありますのでご了承ください。また、新しいニュースがあれば追加します。

【朝日新聞】小麦入り肉団子を誤って給食に提供 児童1人がアレルギー症状 香川
2024年7月6日

小麦入り肉団子を誤って給食に提供 児童1人がアレルギー症状 香川
2024年7月6日

香川県
 香川県土庄町は5日、町内の給食センターが本来提供予定のなかった小麦入りの食品を使った給食を提供し、町内の児童1人にアレルギー症状が出たと発表した。児童は、すでに回復したという。

 町教育委員会によると、4日の給食で小麦を含まない肉団子を使ったスープを提供する予定だったが、業者が誤って小麦入りの肉団子を納入し、給食センター側もそれに気づかずに調理に使用したという。

 スープは町内の小中学生ら約870人に提供された。症状が出た児童以外にも町内に2人、小麦アレルギーの子どもがいたが、症状は出なかったという。

 町は今年度から、アレルギーを持つ子が他の子と同じ給食を食べられるよう、アレルギー物質を含まない食品への置き換えを進めていた。今後、センター側でも納品された食品の成分表示を確認するなど、再発防止に取り組むという。

https://www.asahi.com/articles/ASS754TR8S75PLXB00RM.html

【NHK香川 NEWS WEB】小学校の給食で児童が小麦アレルギー症状 業者が誤って納入 07月05日

香川 NEWS WEB
小学校の給食で児童が小麦アレルギー症状 業者が誤って納入
07月05日 13時45分

4日、土庄町の小学校で給食を食べた児童が小麦アレルギーの症状を起こしました。業者が誤って小麦の成分を含んだ肉だんごを納入したのが原因で、症状は快方に向かっているということです。

土庄町教育委員会によりますと4日、土庄小学校で4年生の男子児童が給食を食べたところ、小麦アレルギーの症状を起こしたということです。

児童は息苦しさやじんましんなどの症状を訴えたため、病院を受診しましたが、命に別状はなく快方に向かっているということです。

業者が小麦の成分を含んだ肉だんごを誤って納入したのが原因だということです。

4日は、町内にある4つの小中学校にあわせておよそ870食が提供されましたが、ほかに体調不良の報告はなかったということです。

この業者は、ことし5月にも小麦の成分を含んだ製品を誤って給食に提供し、多度津町の小学校と善通寺市の中学校で児童や生徒がアレルギーの症状を起こしています。

土庄町教育委員会は給食センターでも成分表示を確認して、再発防止に努めたいとしています。

https://www3.nhk.or.jp/lnews/takamatsu/20240705/8030018773.html

投稿者プロフィール

赤松靖生(消費者法務と食品の専門家)
赤松靖生(消費者法務と食品の専門家)
◆神戸大学農学部畜産学科(昭和61年4月入学)・神戸大学大学院農学研究科(平成4年3月修了)
◆神戸市役所(平成4年4月入庁、平成26年3月退職)
「平成4~13年 保健所等での衛生監視業務(食品衛生・環境衛生・感染症対策)」
「平成14~24年 消費生活センター 技術職員(商品テスト・相談対応支援・事業者指導)」
◆一般社団法人はりまコーチング協会(平成26年4月設立、代表理事就任)
◆食品分野のダブルの専門家としてサポートします
元保健所食品衛生監視員として「食品表示法」をはじめとした食品衛生
元消費生活センター職員として「景品表示法」をはじめとした消費者法務
◆食品関連企業・商工会・給食施設等で研修実績あり(口コミ紹介が多い)