食品表示を規制する2つの法律「食品表示法」と「景品表示法」の違い

表示の規制には大きく2種類あります

一定の事項の表示を義務付ける規制
⇒食品表示法…明確な判断基準がある(食品表示基準)
※主な所管が「保健所」「消費者庁」
※その他にも、健康増進法・牛トレーサビリティ法・有機JASマーク等の規制があります

不当な表示を禁止する規制
⇒景品表示法…表示から受ける一般消費者の印象・認識を基準
※主な所管が「消費生活センター」「消費者庁」
(景品表示法…不当景品類及び不当表示防止法)

食品表示法

食品表示法への2つの対応ポイント

表示全般を管理するための知識として必要な2つのポイント
⇒「食品表示制度の大きな改正2020年4月1日」
⇒「従来からの食品表示のルール」(特色のある原材料等の表示、アレルギー表示等)

食品表示法・食品表示基準
食品表示法に基づく食品表示基準は、一般用・業務用の加工食品、生鮮食品(平成28年10月1日完全施行済)、添加物に必要な表示事項を規定している

容器包装に入れられた加工食品が表示の対象となります

リコールから学ぶ食品表示

  • 食品表示に違反があった場合は、多くが事業者により自主的にリコールしています。
  • リコールの届出については、都道府県で独自の制度を設けていましたが、平成30年の食品衛生法の大改正で、食品リコール情報の報告制度が創設され、2021年(令和3年)6月1日に施行されています。
  • リコール情報を参考にすることで、自社における表示違反等の未然防止につなげます
  • 特に、工場で大量に製造される加工食品等は表示事項もあらかじめ十分に検討されていますが、スーパーのバックヤード等で製造される惣菜や弁当など、その都度、食品表示ラベルを作成印刷する場合には、ミスが発生しやすいです。
  • アレルゲン表示の欠落など、健康被害、命に係わる事故を防ぐためにも、確実に正しい表示ラベルを作成しましょう。
  • 「ニュースにもなったリコール事故」や「消費者庁のリコール情報から参考になる事例」などを紹介します。
  • リコール情報については消費者庁のメールマガに登録しておけば、ほぼ毎日、リコール情報が届きます(食品だけでなく日用品等ほかのリコール情報もあります。

消費者庁 リコール情報サイトhttps://www.recall.caa.go.jp)…食料品

日々の情報(ブログ記事)のカテゴリー「リコール」

2023年1月7日リコール

有毒部分が未処理のフグを販売して回収指導(千葉・2023年1月)

2022年12月23日食品衛生

【自主回収】味付ゆでたまごへの指定外添加物の使用により営業禁止処分(岩手・2022年12月)

2022年12月12日異物混入

スーパーで販売したカット果物に包丁の刃先が混入したおそれがあり自主回収(大分・2022年12月)

投稿者プロフィール

赤松靖生(消費者法務と食品の専門家)
赤松靖生(消費者法務と食品の専門家)
◆神戸大学農学部畜産学科(昭和61年4月入学)・神戸大学大学院農学研究科(平成4年3月修了)
◆神戸市役所(平成4年4月入庁、平成26年3月退職)
「平成4~13年 保健所等での衛生監視業務(食品衛生・環境衛生・感染症対策)」
「平成14~24年 消費生活センター 技術職員(商品テスト・相談対応支援・事業者指導)」
◆一般社団法人はりまコーチング協会(平成26年4月設立、代表理事就任)
◆食品分野のダブルの専門家としてサポートします
元保健所食品衛生監視員として「食品表示法」をはじめとした食品衛生
元消費生活センター職員として「景品表示法」をはじめとした消費者法務
◆食品関連企業・商工会・給食施設等で研修実績あり(口コミ紹介が多い)