事件の概要
- 中学校で、給食のフルーツポンチに金属片が混入しているのを生徒が発見。
- 金属片は長さ約1センチ、幅約2センチ
- 当該中学校では食べるのを中止したが、同じ小学校で提供されたものは食べ終わっていた。
- 健康被害を訴える児童や生徒はいないとのこと
- 金属片は「フルーツポンチ」に使用する材料が入った業務用の缶詰を機械で開封する際に缶の一部が混入したもの。
- 市では、全学年の児童生徒の保護者にお詫び文書を配信するとともに「缶詰の適正な取り扱いについて各学校と学校給食共同調理場に通知し、安全管理を徹底してまいります」とコメント。
コメント(課題・問題点・防止策等)
- 缶詰を開けるときに切り口から金属片が混入する事故はマニュアル的には対策すべき問題です。
- 缶を機械で開けるということで、自動なのか手動なのかわかりませんが、大きな業務用の缶でいえば3kg(固形1.8㎏)の1号缶が最大のようですので、もし、金属片が発生すれば沈んでしまうので、発見が難しくなります。
- 1つの缶を開けると、それぞれいったん容器に移すことになり、その時に、缶の切れ端などの金属片が混入していないか確認することになります。
- 量的にいえば、複数の缶を開けて混ぜるかもしれません。
- 例えば、大阪市の実際のマニュアルでは「缶詰類…缶のふたは次亜塩素酸ナトリウム希釈液で浸した布きんで消毒し水拭きする。消毒した缶切りで使用直前に缶を開け、一缶ずつ中身を容器に移し、ふたの切れ端等の混入がないか確認する。」とあります。
- 防止策としては、金属探知機はないでしょうから、大きな缶から容器に入れるときに、目視で確認することになります。また、そこから1人分の容器に小分けしますが、調理員が小分けするのか、教室で給食当番が小分けするのかわかりませんが、1人分用に小分けするときにも目視で確認するというところになります。
- 少人数で小さな缶を使用する保育園などは普通の缶切りで開封することもあるかもしれません。小さい缶なら発見しやすいかもしれませんが、より注意が必要です。
- なお、缶ではなく袋に入ったフルーツポンチ(固形1kgが販売されています)を使用するというのもリスクをなくすポイントです。
- ちなみに、個人的には目の粗いざるを通せば、液体だけになるので、金属片を確認できるような気がしますが、手間がかかります。
ニュース記事の紹介
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【広島ニュースTSS】中学校の給食に異物混入 フルーツポンチに金属片 健康被害報告なし 広島・呉市
中学校の給食に異物混入 フルーツポンチに金属片 健康被害報告なし 広島・呉市
7/14(月) 18:30呉市は、14日、市立阿賀中学校で、給食の「フルーツポンチ」に金属片が混入していたと発表しました。給食は阿賀小学校でも提供されましたが食べた児童生徒の健康被害は報告されていません。
呉市によりますと、14日、給食で提供された「フルーツポンチ」に長さ約1センチ、幅約2センチの金属片が混入しているのを生徒が見つけました。
学校は、調理中に金属片が混入した可能性があるとして全校で「フルーツポンチ」を食べることを中止。金属片を口に入れた生徒はおらず、けがや健康被害の報告はありませんでした。
給食は、阿賀小学校の給食調理場で作られたもので、混入が判明した時、既に小学校での給食は終わっていたということですがこちらも、健康被害は報告されていません。
その後の調べで、金属片は「フルーツポンチ」に使用する材料が入った業務用の缶詰を機械で開封する際に缶の一部が混入したとみられています。
呉市は、全学年の児童生徒の保護者にお詫び文書を配信するとともに「缶詰の適正な取り扱いについて各学校と学校給食共同調理場に通知し、安全管理を徹底してまいります」とコメントしています。
【広テレ!NEWS】給食のフルーツポンチに金属片
給食のフルーツポンチに金属片
2025年7月14日 20:56
広島県呉市の阿賀中学校で、給食のフルーツポンチに金属片が混入しているのを生徒が見つけました。学校ではすぐに食べるのを中止しましたが、給食を作った阿賀小学校ではすでに食事を終えていました。
金属片はフルーツの缶詰の破片と見られています。
健康被害を訴える児童や生徒はいないということです。
(2025年7月14日放送)
類似事例
参考「フルーツポンチ」と「缶を開ける機械」と「缶を開ける動画」
- 自動缶切りと1号缶のフルーツポンチと1kg袋入りフルーツポンチ
- 1号缶のフルーツポンチと1kg袋入りフルーツポンチ
【武蔵野市給食・食育振興財団チャンネル】電動缶切り機(武蔵野市の学校給食)
投稿者プロフィール

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◆神戸大学農学部畜産学科(昭和61年4月入学)・神戸大学大学院農学研究科(平成4年3月修了)
◆神戸市役所(平成4年4月入庁、平成26年3月退職)
「平成4~13年 保健所等での衛生監視業務(食品衛生・環境衛生・感染症対策)」
「平成14~24年 消費生活センター 技術職員(商品テスト・相談対応支援・事業者指導)」
◆一般社団法人はりまコーチング協会(平成26年4月設立、代表理事就任)
◆食品分野のダブルの専門家としてサポートします
元保健所食品衛生監視員として「食品表示法」をはじめとした食品衛生
元消費生活センター職員として「景品表示法」をはじめとした消費者法務
◆食品関連企業・商工会・給食施設等で研修実績あり(口コミ紹介が多い)
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