概要

  • 先日、スーパーで販売のアジのパックにフグが混入(愛知・2021/08/24)【異物混入・リコール情報】」の事例を紹介したところですが、偶然にも、翌日に「イトーヨーカ堂」でも同様のリコールを行っていました。
  • 実は、このような事例は以前から結構あるようで、消費者庁・厚生労働省・農林水産省も注意啓発しています。
  • 毒性のあるフグなので、このような混入事例は結構センセーショナルなニュースとして、テレビや新聞でも大きく報道されます。
  • 出荷元の混入確認やスーパーでのパッキング時の混入確認など、かなり繊細で集中しないと見落としてしまうかもしれません。
  • 消費者庁・厚生労働省・農林水産省の通知文や関連ニュース等を紹介します。

【消費者庁】食品リコール情報サイトでの公表

カテゴリー画像件名 掲載日 対応開始日
食料品バロー 蟹江店「真あじ(小)」 – 回収2021/08/252021/08/24
食料品 イトーヨーカ堂「あじ(小)」 – 返金/回収2021/08/262021/08/25

消費者庁(平成26年9月11日・地方自治体消費者行政担当課担当者あて通知)

「豆あじ」等のパックに毒性を有すると思われるフグの幼魚が混入して販売された事案を踏まえた対応について(注意喚起)

「豆あじ」等のパックに毒性を有すると思われるフグの幼魚が混入して販売された事案を踏まえた対応について(注意喚起)

 先週来、全国の複数の水産物小売店舗において、鮮魚の「豆あじ」及び「小あじ」のパックに、フグの幼魚が混入して商品として販売されていたことが確認されています。
 フグは、適正な取扱いが為されない場合には、人の健康に重大は影響を及ぼすここともあることから、今回の混入事案を受け、別添のとおり、厚生労働省から注意喚起に関する事務連絡が、また、農林水産省からも啓発用チラシが発出されています。
 消費者庁でも、食品安全行政に関し、関係省庁との連携の下、取組むこととしています。各地方自治体の消費者行政担当部局におかれましても、食品衛生部局、農林水産部局と連携を図り、混入が認められたフグがあった場合には絶対に喫食することはしないで購入店に相談する等の対応を取るといった消費者への情報提供等をよろしくお願いします。

厚生労働省(平成26年9月8日各都道府県・保健所設置市・特別区 衛生主管部(局) あて通知)

フグによる食中毒予防の注意喚起について

フグによる食中毒予防の注意喚起について

 フグの衛生的な取り扱いについては、「フグの衛生確保について」(昭和58 年12 月2日付け環乳59 号)により通知しているところです。フグについては、適切な取り扱いが為されていない場合、人の健康に極めて重大な影響を及ぼす可能性があることから、各自治体におかれては、関係事業者等に対し適切な取り扱いに関する指導・監督、消費者等に対する注意喚起等に努めていただいているところと承知しています。
 しかしながら、最近、量販店等において、適切な処理等が行われていないフグの混入事例が相次いで報告されているところです(別添参照)。つきましては、各自治体におかれては、再度関係事業者、消費者等に対する、指導の徹底、注意喚起等の情報提供の推進等に努められますようお願いします。

別添:平成26 年8月~9月に発生した「豆あじ」等へのフグの混入事例
平成26年9月8日時点

https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11130500-Shokuhinanzenbu/0000057173.pdf

別添:平成26 年8月~9月に発生した「豆あじ」等へのフグの混入事例 平成26年9月8日時点

【事例1】

発生年月日平成26 年8月16 日
発生場所横浜市内のスーパー
概要販売店において「豆あじ」をパック詰めし、販売。
購入者が調理時にフグの混入を発見し、保健所に通報。
販売店が自主回収を実施。
販売数量48 パック
健康被害 なし
混入したフグシロサバフグ 1尾

【事例2】

発生年月日平成26 年8月26 日
発生場所大分市内のスーパー
概要販売店において「豆あじ」をパック詰めし、販売。
販売店が陳列している「豆あじ」にフグが混入していること
を発見。保健所に報告するとともに自主回収を実施。
なお、小分け販売前の在庫にもフグの混入が確認された。
販売数量22 パック
健康被害 なし
混入したフグシロサバフグ 3尾
コモンフグ 1尾

【事例3】

発生年月日平成26 年8月27 日
発生場所千葉市内のスーパー
概要販売店において「小あじ」をパック詰めし、販売。
購入者が調理時にフグの混入を発見し、保健所に通報。
販売店が自主回収を実施。
販売数量8 パック
健康被害 なし
混入したフグ種類不明のフグ 1尾

【事例4】

発生年月日平成26 年9月2日
発生場所大分市内のスーパー
概要販売店において「豆あじ」をパック詰めし、販売。
購入者が調理時にフグの混入を発見し、販売店に連絡。
販売店は、保健所に報告するとともに自主回収を実施。
販売数量13 パック
健康被害 なし
混入したフグシロサバフグ 1尾

【事例5】

発生年月日平成26 年9月2日
発生場所京都府内のスーパー
概要販売店において「豆あじ」をパック詰めし、販売。
購入者が調理時にフグの混入を発見し、保健所に通報。
販売店が自主回収を実施。
販売数量7 パック
健康被害 なし
混入したフグ種類不明のフグ 1尾

【事例6】

発生年月日平成26 年9月2日
発生場所新潟県内のスーパー
概要販売店において「豆あじ」をパック詰めし、販売。
購入者が調理時にフグの混入を発見し、保健所に通報。
販売店が自主回収を実施。
販売数量11 パック
健康被害 なし
混入したフグ種類不明のフグ 1尾

農林水産省 啓発用チラシ「フグの混入にご注意」(2014/09/08)

フグの混入にご注意(農林水産省 啓発用チラシ)

フグの混入にご注意!

スーパーなどで販売された小魚(豆アジ等)の中に毒性のあるフグの幼稚魚が混入する事例が多くみられています。
誤って食べることがないようご注意ください!

https://www.jfa.maff.go.jp/pdf/140908fugukon.pdf

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投稿者プロフィール

赤松靖生(消費者法務と食品の専門家)
赤松靖生(消費者法務と食品の専門家)
◆神戸大学農学部畜産学科(昭和61年4月入学)・神戸大学大学院農学研究科(平成4年3月修了)
◆神戸市役所(平成4年4月入庁、平成26年3月退職)
「平成4~13年 保健所等での衛生監視業務(食品衛生・環境衛生・感染症対策)」
「平成14~24年 消費生活センター 技術職員(商品テスト・相談対応支援・事業者指導)」
◆一般社団法人はりまコーチング協会(平成26年4月設立、代表理事就任)
◆食品分野のダブルの専門家としてサポートします
元保健所食品衛生監視員として「食品表示法」をはじめとした食品衛生
元消費生活センター職員として「景品表示法」をはじめとした消費者法務
◆食品関連企業・商工会・給食施設等で研修実績あり(口コミ紹介が多い)