事件の概要
- 神戸市立横尾小学校の貯水槽の定期点検で、虫の混入を確認
- 虫は6センチ程度のヤスデ
- 貯水槽に付属している「空気を出し入れする通気管」及び「電極棒挿入口の蓋」が何らかの原因で脱落しており、その部分から混入したと思われるとのこと
- 混入したと思われる穴を塞ぐ応急処理を行い、再発防止のため、修繕等を行う予定
- 貯水槽の水は手洗いやうがいに使用
- 給食調理における水については、直接水道管より給水されたものを利用しているので影響はない
コメント(課題・問題点・防止策等)
- 貯水槽は簡易専用水道(受水槽の有効容量の合計が10立方メートルを超える・それ以下なら小規模受水槽)であると思われます
- 簡易専用水道は法定点検として年に1回検査することになっており、通常、清掃・設備点検・水質検査が行われます
- その定期点検の際に、虫の混入と設備の破損(部品の脱落)での穴を発見しています
- 小学校の場合は受水槽が屋上ではなく地面上に設置されているところもあり、虫の侵入がしやすい環境にあります
- 給食の水が直結給水を使っているので一安心であり、リスク管理の1つになります
- 給食室が校舎とは別の単独の1階建てのような建物の場合は直結給水にしていることがあります
神戸市の公表資料 貯水槽への異物混入の情報提供について 令和3年9月13日
貯水槽への異物混入の情報提供について
記者資料提供(令和3年9月13日)
市立横尾小学校の貯水槽において異物混入が発生しましたので、お知らせします。
1.概要(1)発生場所
市立横尾小学校(須磨区横尾5-3)(2)発見日時
9月13日(月曜) 15時20分頃(3)異物の概要
6センチ程度のヤスデ(詳細は調査中)(4)発見状況
貯水槽の定期検査時に、業者が貯水槽への虫の混入を発見しました。(5)原因
貯水槽に付属している「空気を出し入れする通気管」及び「電極棒挿入口の蓋」が何らかの原因で脱落しており、その部分から混入したと思われます。脱落等の原因は現在調査中です。(6)その他
当該校においては、給食調理における水については、直接水道管より給水されたものを利用しており、貯水槽を経由したものを利用しておりません。給食調理以外の手洗いなどについては、貯水槽からの給水を受けていますが、現時点では健康被害の報告はありません。
塩素濃度は基準内で問題ありません。
2.異物混入を受けての学校の対応(1)異物混入の概要について、文書で当該校の全保護者に通知する予定。
3.教育委員会の対応(1)教育委員会では、現状確認後、清掃業者を手配し本日中に貯水槽の清掃を行うとともに、混入したと思われる穴を塞ぐ応急処理を行いました。
再発防止のため、修繕等を行います。
(2)異物混入に関して管轄の衛生監視事務所から指導を受け、指導内容に沿って適正に対応していきます。
https://www.city.kobe.lg.jp/a11243/kisyahappyou/693341596869.html
【参考】東京都福祉保健局「簡易専用水道の情報」
簡易専用水道とは
・水道法第三条第七項
「簡易専用水道」とは、水道事業の用に供する水道及び専用水道以外の水道であつて、水道事業の用に供する水道から供給を受ける水のみを水源とするものをいう。ただし、その用に供する施設の規模が政令で定める基準以下のものを除く。・水道法施行令第二条
法第三条第七項ただし書に規定する政令で定める基準は、水道事業の用に供する水道から水の供給を受けるために設けられる水槽の有効容量の合計が10立方メートルであることとする。検査機関による受検義務について
簡易専用水道の設置者は、水道法第34条の2及び水道法施行規則第56条に基づき、厚生労働大臣の登録を受けた検査機関による検査を1年に1回以上受検する義務があります。検査内容の詳細については、「簡易専用水道の管理に係る検査の方法その他必要な事項」(平成15年7月23日、厚生労働省告示第262号)(法令検索第3篇 健康 第1章 健康、厚生労働省)を参照してください。
厚生労働大臣の登録を受けた検査機関については、簡易専用水道検査機関登録簿(厚生労働省健康局水道課作成)をご覧ください。
https://www.fukushihoken.metro.tokyo.lg.jp/kankyo/suido/jouhou.html
ニュース記事の紹介
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【神戸新聞】小学校の貯水槽にヤスデ 手洗いやうがいに使用 定期検査で発見 神戸 2021/9/13
2021/9/13 20:29神戸新聞NEXT小学校の貯水槽にヤスデ 手洗いやうがいに使用 定期検査で発見 神戸
神戸市教育委員会は13日、市立横尾小学校(須磨区横尾5)の貯水槽の定期検査で同日、長さ6センチのヤスデが浮いているのが見つかったと発表した。
市教委によると、部品が脱落した穴から入り込んだとみられるという。貯水槽の水は手洗いやうがいで使っているといい、水を抜いて中を清掃し、穴をふさぐ応急措置を施した。今後修繕などを行う。
水質検査の結果が出るまで、うがいを禁止する。
https://www.kobe-np.co.jp/news/sougou/202109/0014676203.shtml
投稿者プロフィール
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◆神戸大学農学部畜産学科(昭和61年4月入学)・神戸大学大学院農学研究科(平成4年3月修了)
◆神戸市役所(平成4年4月入庁、平成26年3月退職)
「平成4~13年 保健所等での衛生監視業務(食品衛生・環境衛生・感染症対策)」
「平成14~24年 消費生活センター 技術職員(商品テスト・相談対応支援・事業者指導)」
◆一般社団法人はりまコーチング協会(平成26年4月設立、代表理事就任)
◆食品分野のダブルの専門家としてサポートします
元保健所食品衛生監視員として「食品表示法」をはじめとした食品衛生
元消費生活センター職員として「景品表示法」をはじめとした消費者法務
◆食品関連企業・商工会・給食施設等で研修実績あり(口コミ紹介が多い)