事件の概要

  • 茨城県水戸市の小学校で提供された給食の「おでん」に金属片が混入
  • 混入した金属片は「汁物を入れる食缶の取っ手の留め金に付いているワッシャー」
  • 6年生の担任教諭が給食を食べ終わり、食器の中に沈んでいるのを発見
  • 他の器具を点検したが問題はなかった

コメント(課題・問題点・防止策等)

  • 学校給食の異物混入防止対策で必ず話をしている食缶のフタのネジ類
  • 問題なく調理された料理を最終的に入れておく食缶のリスクとして、①空の状態で中に異物が入っていないか確認すること②運搬中にねじが外れて料理に混入しないようにすること③配食時に異物が混入しないようにすること
  • 特に、食缶のネジは脱落等のリスクがあるため、定期的な点検が必要
  • 本当は、部品が脱落しないような。もしくは脱落する部品自体がないような構造の食缶が望ましいと思う(製品安全の原則からいうと設計段階で事故になりうるものは排除するというのがある)
  • 今回は児童ではなく教諭の食器だったことが不幸中の幸いかな

混入したワッシャー(茨城新聞より引用・トリミング・元画像は 学校給食共同調理場提供 )

  

https://ibarakinews.jp/news/newsdetail.php?f_jun=16340482377511

ニュース記事の紹介

※下記に紹介している記事や動画は時間の経過とともに削除される場合がありますのでご了承ください。また、新しいニュースがあれば追加します。

【茨城新聞】給食おでんから金属片 水戸 2021年10月13日

給食おでんから金属片 水戸

2021年10月13日(水)

水戸市は12日、同市石川の市立石川小が給食で同日提供したおでんに、調理器具の円形金属片(直径約1.8センチ)が混入していたと発表した。

6年生の担任教諭が給食を食べ終わり、食器の中に沈んでいるのを発見した。教諭は口にしておらず、けがはなかった。

市立学校給食共同調理場によると、給食は校内で調理。汁物を入れる食缶の取っ手の留め金に付いているワッシャーが外れており、この部品が混入したとみられる。学校で調理器具を点検し、他に異常はなかった。

https://ibarakinews.jp/news/newsdetail.php?f_jun=16340482377511

類似事故【徳島新聞】給食にねじが混入 徳島・阿南市の岩脇小 食缶留め具 児童が 発見(2018年10月17日)

給食にねじが混入 徳島・阿南市の岩脇小
食缶留め具 児童が発見
2018/10/17
 阿南市教委は16日、羽ノ浦学校給食センターが提供した岩脇小学校の給食の中に、食缶の留め具のねじ1個が混入していたと明らかにした。同日夕までに健康被害は確認されていない。

 市教委学校給食課などによると、ねじは食缶上部を外側から留めていたもので、縦横約3ミリ、厚さは1ミリに満たない。変形しており、ふたとの接触ではく離したとみられる。

 同日午後0時半ごろ、4年生の女子児童が、おかずの鶏肉に付いていた金属片に気付いた。4年生はおかずを食缶に戻したが、他の学年はほぼ食べ終えていたという。

 同小は給食センターに報告し、保護者には児童を通じて文書で伝えた。センターは、同じ型の全ての食缶を点検して安全を確認した。

 学校給食課の小原靖秀課長は「器具の管理を徹底し、再発防止に努めたい」と話している。

https://www.topics.or.jp/articles/-/113331

投稿者プロフィール

赤松靖生(消費者法務と食品の専門家)
赤松靖生(消費者法務と食品の専門家)
◆神戸大学農学部畜産学科(昭和61年4月入学)・神戸大学大学院農学研究科(平成4年3月修了)
◆神戸市役所(平成4年4月入庁、平成26年3月退職)
「平成4~13年 保健所等での衛生監視業務(食品衛生・環境衛生・感染症対策)」
「平成14~24年 消費生活センター 技術職員(商品テスト・相談対応支援・事業者指導)」
◆一般社団法人はりまコーチング協会(平成26年4月設立、代表理事就任)
◆食品分野のダブルの専門家としてサポートします
元保健所食品衛生監視員として「食品表示法」をはじめとした食品衛生
元消費生活センター職員として「景品表示法」をはじめとした消費者法務
◆食品関連企業・商工会・給食施設等で研修実績あり(口コミ紹介が多い)