事件の概要

  • 小中一貫校の中学部で提供された学校給食のパンプキンスープに金属片が混入
  • 金属片は給食室で使うお玉の一部で縦15ミリ、横12ミリ
  • 3年の生徒が食べようとした際に金属片に気づき担任に報告
  • 当日の調理にお玉は使っておらず、教室に運ぶための容器「食缶」を保管していた時に金属片が入り、気づかずにスープを入れたとみられるとのこと

コメント(課題・問題点・防止策等)

  • 食缶への異物混入事例としては取っ手やフタのネジ等の部品の脱落がしばしばみられる
  • 私の研修では食缶の中に入れる前に、中に異物が入り込んでいないか確認するように話しているが、今回の事例はまさにそのリアルな事例となった
  • 「お玉が欠けたこと+その金属片が食缶に入ったこと+食缶の中を確認せずにスープを入れたこと」という3つのミスが重なって事故を招いたと思われる

ニュース記事の紹介

※下記に紹介している記事や動画は時間の経過とともに削除される場合がありますのでご了承ください。また、新しいニュースがあれば追加します。

【佐賀新聞】学校給食に金属片混入 佐賀市の思斉館中学部 2021/12/23

学校給食に金属片混入 佐賀市の思斉館中学部
2021/12/23

 佐賀市教育委員会は22日、小中一貫校思斉館中学部で同日提供された学校給食のパンプキンスープに金属片が混入していたと発表した。配膳後に生徒が気づいてスープは飲まず、健康被害の報告はないという。

 市教委によると、金属片は給食室で使うお玉の一部で縦15ミリ、横12ミリ。3年の生徒が食べようとした際に金属片に気づき、給食の時間が終わってから担任に報告した。スープは小学部にも提供し、約700人が食べたという。

 当日の調理にお玉は使っておらず、教室に運ぶための容器「食缶」を保管していた時に金属片が入り、気づかずにスープを入れたとみられる。市教委学事課は「調理現場に器具類の点検を徹底するよう指示した。異物が混入しないよう確認を徹底していきたい」と話している。

https://www.saga-s.co.jp/articles/-/787683

【朝日新聞】給食スープに金属片 思斉館中学部 被害なし 2021年12月24日

給食スープに金属片 思斉館中学部 被害なし
2021年12月24日 9時30分

 佐賀市教育委員会は22日、小中一貫校、思斉館中学部で、同日に提供された給食のパンプキンスープに、金属片が混入していたと発表した。同校の給食室で使用する「お玉」の一部が欠け、混入したとみられるという。生徒がスープを飲もうとして気づいた。健康被害の報告はないという。

 市教委によると、金属片はひとつで、縦約1・5センチ、横約1・2センチ。3年生の生徒が気づき、担任に報告した。

 混入した原因について、同市教委は、何らかの原因で給食室で使っていた金属製の「お玉」の一部が欠け、給食を運ぶ容器「食缶」の中に入ったとみられるという。

 同校敷地内にある給食室では、小学部と中学部の児童、生徒や教職員の給食を調理。この日は計約700人分を調理した。

https://www.asahi.com/articles/ASPDR6SFWPDRTTHB001.html

投稿者プロフィール

赤松靖生(消費者法務と食品の専門家)
赤松靖生(消費者法務と食品の専門家)
◆神戸大学農学部畜産学科(昭和61年4月入学)・神戸大学大学院農学研究科(平成4年3月修了)
◆神戸市役所(平成4年4月入庁、平成26年3月退職)
「平成4~13年 保健所等での衛生監視業務(食品衛生・環境衛生・感染症対策)」
「平成14~24年 消費生活センター 技術職員(商品テスト・相談対応支援・事業者指導)」
◆一般社団法人はりまコーチング協会(平成26年4月設立、代表理事就任)
◆食品分野のダブルの専門家としてサポートします
元保健所食品衛生監視員として「食品表示法」をはじめとした食品衛生
元消費生活センター職員として「景品表示法」をはじめとした消費者法務
◆食品関連企業・商工会・給食施設等で研修実績あり(口コミ紹介が多い)