事件の概要

  • 小学校で提供した給食のパン1個に金属片が混入
  • 児童1人が口に入れたが、すぐに吐き出した
  • 給食のパンは製造を委託
  • 混入した金属片は、長さ約1センチの円柱状の金属片で、ミキサーに粉を投入するシュート先端の溶接部分が落ちたとのこと
  • 金属探知機で異物混入に気づき、いったん取り除いたが、別の職員が誤って納品したとのこと

コメント(課題・問題点・防止策等)

  • 外部への製造委託なので、金属探知機という安全管理をしていたと思われるが、せっかく金属探知機で金属異物を発見したのに残念。
  • 作業手順の確認共有不足によるヒューマンエラー。ただし、児童の口に入っているので重大な被害を与えている。
  • ただ、HACCPの考え方からすると、金属が発見されたロットは出荷を見送る等の対応が必要だと思うが、事前にそこまでの対応を考えてなかったのかな

教訓として備忘録をメモ

  • 金属探知機で金属異物が発見された場合に、そのロットをどうするのか?
  • 1個だけ除去するのか、ロット全体を除去するのか。
  • HACCPの考え方からすると、原因が明確に特定できていないなら、ロットはすべて出荷停止になるはず。
  • 形だけの金属探知機ではなく、安全にどう生かしていくかが重要だと思う。

ニュース記事の紹介

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【京都新聞】給食パンに金属片、すぐに吐き出し被害なし 異物混入に気付くも誤って納品 2022年2月4日

給食パンに金属片、すぐに吐き出し被害なし 異物混入に気付くも誤って納品
2022年2月4日 21:13

 滋賀県学校給食会は4日、県内の公立小学校で2日に提供された給食のパンから金属片が見つかったと発表した。児童1人が口に入れたが、すぐに吐き出したため、健康被害はなかったという。

 同会によると、製造を委託する会社が1日に作ったパンで、混入していたのは円柱状の金属片(長さ約1センチ)。ミキサーに粉を投入するシュート先端の溶接部分が落ちたという。製造の過程で、職員が金属探知機で異物混入に気づき、いったん取り除いたが、別の職員が誤って納品したという。

https://www.kyoto-np.co.jp/articles/-/725865

投稿者プロフィール

赤松靖生(消費者法務と食品の専門家)
赤松靖生(消費者法務と食品の専門家)
◆神戸大学農学部畜産学科(昭和61年4月入学)・神戸大学大学院農学研究科(平成4年3月修了)
◆神戸市役所(平成4年4月入庁、平成26年3月退職)
「平成4~13年 保健所等での衛生監視業務(食品衛生・環境衛生・感染症対策)」
「平成14~24年 消費生活センター 技術職員(商品テスト・相談対応支援・事業者指導)」
◆一般社団法人はりまコーチング協会(平成26年4月設立、代表理事就任)
◆食品分野のダブルの専門家としてサポートします
元保健所食品衛生監視員として「食品表示法」をはじめとした食品衛生
元消費生活センター職員として「景品表示法」をはじめとした消費者法務
◆食品関連企業・商工会・給食施設等で研修実績あり(口コミ紹介が多い)