事件の概要

  • 食中毒の原因となった牛乳の製造業者「内田乳業」は6月19日以降、営業禁止処分がされていたが、8月2日付けで営業禁止措置が解除された ※不備のあった設備の交換、修理や、洗浄設備を新たに導入するなどの再発防止策が講じられ、試作品の検査でも問題がなかったため
  • ただし、2学期からは別の業者(富山市の八尾乳業ととやまアルペン乳業)の牛乳が納品されるが、配送作業に手が回らないため、配送は内田乳業が行うとのこと。
  • 被害者への賠償金を予定しているとのことで、対象者は2,000人を超える可能性もある
  • 賠償額は「症状を訴えた人全員に見舞金として一律5千円、通院1日当たり1万円などの支払いを想定している」とのこと

管理人コメント

事業再開のこと

  • 営業禁止処分というのは厳しい処分。規模が大きく、原因が特定されなかったことが要因。通常の飲食店等の場合は3日間程度の営業停止処分。安全が確認されれば、行政処分は解除される。後の信頼回復は業者の努力次第。
  • 一般的に、学校給食の事業を受けるのは大変なので、なかなか受け手の事業者もおらず、取引を継続するのは仕方がないことだと思う。ただし、内田乳業の牛乳は、安全確認できたといえども信頼回復ができていないので、他社製の牛乳を手配することになったのでは。どこかの段階で、内田乳業の牛乳に戻るとは思うが、一度失墜した信頼を回復するのは厳しい。配送業務は内田乳業が実施するというのが、なかなか難しい学校給食の現場だと思う。

賠償金のこと

  • 賠償額が数千万円規模になるが、おそらく賠償保険に加入していると思うので、事業者が直接負担することはないと思う(したがって、この賠償金で倒産することはないと思う)
  • もし保険に加入していなければ廃業の危機に陥るので食品事業者にとって保険は命綱(小さな飲食店でも安価な保険があるので必ず加入してください)
  • ただし、今後の売上のめどがどうなるかは、他の販売先との兼ね合いになるのでわからないところ(地元の小さい零細企業は、常に廃業の危機に直面している)
  • 私は過去に会合で食中毒事件にあったことがあるが、私は症状は出なかった。症状が出た被害者は休業補償として、根州から計算した1日当たりの保険金が必要な日数分支払われた。症状が出なかった私も見舞金として1万円が支払われた。この日当計算は普通の計算方法だが、例えば、建築現場の危険な仕事をしている労働者となると、相当額の日当になるので、賠償金も膨れ上がる。年収500万円ぐらいの一般会社員であれば1日2万円程度だが、とび職となると5万円とかになったりする。休業が5日間だとすると、1人当たりの金額が出るし、被害者の人数をかけ合わせると、100人規模であれば、あっというまに数千万の賠償額になる。

ニュース記事の紹介

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【富山テレビ】2千人超が下痢や腹痛…給食で食中毒起こした牛乳業者 2学期からは被害の学校へ別業者製品の“配送のみ” 2021年8月11日

2千人超が下痢や腹痛…給食で食中毒起こした牛乳業者 2学期からは被害の学校へ別業者製品の“配送のみ”
富山テレビ
地域
2021年8月11日 水曜 午後7:05
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今年6月、富山市の小中学校などで給食の牛乳により起きた集団食中毒で、被害にあった学校では、2学期からこれまでとは別の業者の製品で、牛乳の提供が再開されることになりました。

この集団食中毒は、富山市の内田乳業が製造した牛乳が原因と断定され、市内16の小中学校、幼稚園で2153人が下痢や腹痛などを訴えました。

落雷で殺菌温度を測る機械が故障したことが原因とみられていて、原因物質は「下痢原性大腸菌」と推定されています。

市教育委員会によりますと、被害にあった学校では2学期から給食で牛乳の提供を再開しますが、製造はいずれも富山市の八尾乳業ととやまアルペン乳業が分担します。

内田乳業は、それぞれの製造業者から各学校への配送のみを担当するということです。

また、内田乳業は今月20日、県民会館で被害者や保護者に向け謝罪を行う予定です。

一律の見舞金や治療費といった損害賠償金の支払い準備も進めていて、今後の手続きなどについてもあわせて説明するとみられます。

損害賠償金の手続き方法については、今月25日付で各学校を通して保護者へ通知される予定ということです。

https://www.fnn.jp/articles/-/222792

【富山新聞】児童生徒に賠償金準備 富山市の食中毒 製造元の内田乳業 2021/8/12

児童生徒に賠償金準備 富山市の食中毒 製造元の内田乳業

社会
2021/8/12 05:00

 6月に富山市の児童生徒や園児ら約1900人が牛乳を飲んで食中毒になった問題で、市教委は11日、食中毒の原因となった牛乳を製造した業者「内田乳業」(同市四方)が症状を訴えた児童生徒らに損害賠償金を支払う準備を進めていると明らかにした。市によると、症状を訴えた人全員に見舞金として一律5千円、通院1日当たり1万円などの支払いを想定している。同日、市役所で開かれた市総合教育会議で説明した。

 市によると、内田乳業は今回の集団食中毒で症状が出た児童生徒らへの損害賠償金の支払いに向け、代理人弁護士を立てて、準備を進めている。同社は20日夜に市内で開く説明会で被害者や保護者らに経緯を説明し、謝罪する予定という。同社は保護者向けに、25日付で謝罪文を送付する。

  2千人以上が対象か 今回の食中毒では、市保健所は患者を1896人と公表しているが、市教委によると、市内の小中学校や幼稚園で計2153人が体調不良を訴えている。損害賠償金の支払い対象は2千人以上になる見通しだ。

 集団食中毒を受け、被害の出た学校や保育施設では2学期から学校給食などでの牛乳提供を再開するが、被害者や保護者らの感情に配慮し、内田乳業の製品は使用しない。代替の牛乳提供業者として「八尾乳業協同組合」と「とやまアルペン乳業」が選定された。ただ、配送作業は2業者で手が回らないため、内田乳業が各事業所から直接、各学校に納めることになった。

 このほか、市教委は牛乳提供の再開に向けた今後の取り組みとして▽児童生徒が牛乳を飲むことに不安を訴えた場合はこれまで通り担任らが対応し、必要に応じて臨床心理士を学校に派遣する▽牛乳を含む全納入業者への注意喚起の徹底▽市教委職員の学校訪問―などを実施するとした。

https://www.hokkoku.co.jp/articles/tym/495855

【毎日新聞】富山の集団食中毒 原因の牛乳製造元が学校訪問し直接謝罪へ 2021/8/19

富山の集団食中毒 原因の牛乳製造元が学校訪問し直接謝罪へ

毎日新聞 2021/8/19 15:43

 富山市の小中学校や保育施設で6月に発生した集団食中毒で、原因となった牛乳を製造した内田乳業(富山市四方)の内田喜夫社長は19日、被害を受けた約20の施設を来週から謝罪のため訪問すると明らかにした。当初は今月にも謝罪集会の開催を予定していたが、新型コロナウイルスの感染急拡大を受けて中止し、おわび状を持参し直接謝罪することにしたという。

 同市保健所によると、最終的な患者数は小中学校、保育所、幼稚園、特別支援学校計25カ所の1896人。保健所は食品衛生法に基づき、同社を営業禁止処分としたが、その後工場内の機器類改善など再発防止策が講じられたとして今月2日に処分を解除した。内田社長によると、謝罪先で被害状況などを改めて調査し、賠償内容を検討するという。

 一方、同市教委は2学期以降、同社の牛乳を小中学校の給食で提供しないことを決めた。同社の牛乳を提供していた学校は、別業者の製品に換える。また学校給食が始まる前の今月26、27日には、被害を受けた15校を職員が訪問し、給食調理場の温度管理や冷蔵施設点検など衛生管理状況を確認することも明らかにした。

 牛乳を飲むこと自体に不安を感じる子供には、必要に応じて臨床心理士が相談に応じるほか、どうしても飲めない場合は牛乳を残すことも認めるという。【青山郁子】

【チューリップテレビ】富山集団食中毒 原因企業の謝罪集会が中止に 2021年8月20日

富山集団食中毒 原因企業の謝罪集会が中止に
社会
2021年8月20日 19:32
 今年6月に富山市内の小・中学校などで発生した牛乳による集団食中毒で原因となった牛乳を製造した内田乳業が20日予定していた謝罪集会を中止することになりました。

 富山市教育委員会によりますと富山市が、まん延防止措置の適用地域になったことから内田乳業は20日予定していた謝罪集会を中止にしたということです。

 被害者に対しては学校を通じて謝罪文や賠償の案内文書を送付。今月23日から各学校や保育施設を訪問し校長やPTA関係者らに謝罪するとしています。

 内田乳業が製造した牛乳による集団食中毒で被害を訴えた園児や児童、生徒らは合わせて2153人にのぼり内田乳業は賠償金として一律で数千円程度の見舞金や治療費を負担するとしています。

https://www.tulip-tv.co.jp/news/news_detail.html?nid=5691&dd=20210820

【北日本放送KNB】製造元が保護者らへ賠償金案内 2021.08.27

製造元が保護者らへ賠償金案内

富山 2021.08.27 20:57

 富山市内の小中学校などで起きた集団食中毒で、原因となった牛乳の製造元が見舞金や慰謝料などを支払うと通知したことがわかりました。

 この集団食中毒はことし6月、富山市内の小中学校や保育施設で児童生徒などおよそ2000人が下痢やおう吐などの症状を訴えたものです。

 牛乳製造元の内田乳業は、法的な賠償責任を果たす必要があるとして、今月25日付けの文書で保護者らに対して謝罪し、見舞金5000円のほか、入院や治療などにかかった医療費を支払うとして、申請の手順を通知しました。

 市の保健所は、安全性が確認されたとして、今月2日に営業禁止措置を解除したほか、食中毒の原因物質を「下痢原生大腸菌」と推定しています。

https://www.knb.ne.jp/nnn/news101jjxujjwr29c43jkg.html

【ヤフーニュース】(北日本新聞)賠償金支払いへ文書 富山の食中毒 牛乳会社が被害者に配布 2021/8/28

賠償金支払いへ文書 富山の食中毒 牛乳会社が被害者に配布

8/28(土) 1:20

北日本新聞

 6月に富山市の小中学校などで起きた集団食中毒で、原因となった牛乳を製造した内田乳業(同市四方)側が、被害を訴えた児童らに、見舞金や慰謝料などの賠償金を支払うとする文書を配布していたことが27日、分かった。

 文書は代理人弁護士の連名で25日付で出されたもので、症状があったが医療機関を受診していない人には見舞金5千円、通院、入院した人には、その日数に応じた費用や慰謝料を支払うなどとしている。

 申告書に症状や受診状況などを記入し、11月5日までに代理人の事務所まで郵送するよう求めており、指定口座への振り込み送金には1カ月程度かかるという。

 賠償金が支払われると、示談による解決となり、その他の請求はできないとしている。

https://news.yahoo.co.jp/articles/20f31fc7a65f153d9460c3cbf81532f8d5897f8b

投稿者プロフィール

赤松靖生(消費者法務と食品の専門家)
赤松靖生(消費者法務と食品の専門家)
◆神戸大学農学部畜産学科(昭和61年4月入学)・神戸大学大学院農学研究科(平成4年3月修了)
◆神戸市役所(平成4年4月入庁、平成26年3月退職)
「平成4~13年 保健所等での衛生監視業務(食品衛生・環境衛生・感染症対策)」
「平成14~24年 消費生活センター 技術職員(商品テスト・相談対応支援・事業者指導)」
◆一般社団法人はりまコーチング協会(平成26年4月設立、代表理事就任)
◆食品分野のダブルの専門家としてサポートします
元保健所食品衛生監視員として「食品表示法」をはじめとした食品衛生
元消費生活センター職員として「景品表示法」をはじめとした消費者法務
◆食品関連企業・商工会・給食施設等で研修実績あり(口コミ紹介が多い)