事件の概要

  • 大分県の福祉施設で集団食中毒
  • 喫食者25人中、25歳から68歳の男女8人が下痢や腹痛の症状
  • 病院物質はウエルシュ菌
  • 業者から配送された給食を必要に応じて加熱して提供
  • 業者は9つの施設で給食を提供していたが、他の施設では食中毒は確認できなかった
  • 保健所はこの施設での給食の管理や再加熱が不十分だったとして再発防止を指導

コメント(課題・問題点・防止策等)

  • ウエルシュ菌の集団食中毒は最近よく耳にします
  • 今回は少し特殊で、外注している給食での食中毒ですが、他に配送された施設では食中毒は起こっていないことです
  • ニュース報道でしか分からないですが、この施設では、必要に応じて再加熱して提供しているとのことで、保管温度が適正でなかったと推測されるとのことです
  • 確かに、ウエルシュ菌の場合は時間がたつほどにリスクが上がるのですが、そもそもの料理でウエルシュ菌が存在していたということですよね。保管中に、その施設でウエルシュ菌が入ってくるとは考えにくいですし。そうすると、もとも製造施設での衛生管理にも何らかの問題があったのかもしれませんね。たとえば、前日調理のものを詰めていて、ウエルシュ菌が含まれていて、すぐに食べれば食中毒を起こすほどの量ではないけど、温度管理の適正でない状態で増殖したとか。
  • 給食の製造業者ではなく、福祉施設での給食の温度管理の不適正で食中毒が発生したという珍しいケースだと思います。そして、施設自体での、給食の提供体制、保管体制を改善する必要があるという教訓だと思います。

ニュース記事の紹介

※下記に紹介している記事や動画は時間の経過とともに削除される場合がありますのでご了承ください。また、新しいニュースがあれば追加します。

【TOSテレビ大分】福祉施設の給食でウェルシュ菌集団食中毒 十分な温度管理を 大分・豊後大野市 2021/11/22

福祉施設の給食で集団食中毒 ウェルシュ菌検出 「十分な温度管理を」 大分・豊後大野市
2021年11月22日 17:45更新
豊後大野市

豊後大野市の福祉施設で、給食を食べた入所者8人が食中毒の症状を訴えていることがわかった。

重症者はおらず、全員、快方に向かっているという。

集団食中毒が発生したのは豊後大野市の福祉施設。

大分県によると17日、施設に入所する25歳から68歳の男女8人が下痢や腹痛の症状を訴え、保健所の調査で患者からウエルシュ菌が検出された。

重症者はおらず、全員快方に向かっているという。

前日の午後に施設で提供された給食が原因と見られている。

この福祉施設では料理を温度管理が不十分なうえ再加熱をしていなかったという。

ウエルシュ菌による食中毒の対策として、県では、加熱した料理は温度を55度以上に保つか、10度以下に冷やし、食べる前に再加熱をするよう呼びかけている。

https://tosonline.jp/news/20211122/00000006.html

【OBS大分放送】豊後大野市の福祉施設で食中毒 原因はウエルシェ菌 大分県が会見 2021/11/22

豊後大野市の福祉施設で食中毒 原因はウエルシェ菌 大分県が会見
2021/11/22 18:33

大分県豊後大野市の入所型福祉施設で、20代から60代までの男女8人がウエルシュ菌による食中毒を起こしたことがわかりました。

大分県によりますと11月17日給食を食べた福祉施設の入所者が下痢や腹痛の症状を訴え、保健所が調べたところ患者から食中毒を引き起こすウエルシュ菌が検出されました。給食はこの施設を含む9つの施設に配送され各施設ごとに管理されていますが、他の施設では食中毒は確認されませんでした。保健所はこの施設での給食の管理や再加熱が不十分だったとして再発防止を指導しました。

https://obsnews.tv/?id=00064001

【NHK大分 NEWS WEB】豊後大野市の障害者福祉施設で食中毒 給食の管理が不十分か 11月22日

大分 NEWS WEB
豊後大野市の障害者福祉施設で食中毒 給食の管理が不十分か
11月22日 19時58分

今月、豊後大野市の障害者福祉施設で入所者8人が下痢や腹痛を相次いで訴え、保健所は施設で出された給食の管理が不十分だったことが原因の食中毒とみています。

県によりますと、今月17日、豊後大野市にある障害者福祉施設で、20代から60代の入所者8人が相次いで下痢や腹痛を訴えました。

豊肥保健所が調べたところ、症状を訴えた複数の入所者から食中毒の原因となるウエルシュ菌が検出されたということです。

施設では、業者から配送された給食を必要に応じて加熱して提供していて、業者の調理施設からは原因となった菌が検出されず、同じ給食を利用しているほかの8つの施設でも食中毒は確認されていないということです。

このため県は、施設での給食の管理が不十分だったとみて、加熱する際は熱が均一に行き渡るようにすることなどを指導しました。

ウエルシュ菌はカレーやシチューなどの煮込み料理から検出されることが多いとして、県は、調理した食品は早めに食べたり、すぐに冷蔵保存したりするよう呼びかけています。

https://www3.nhk.or.jp/lnews/oita/20211122/5070011311.html

投稿者プロフィール

赤松靖生(消費者法務と食品の専門家)
赤松靖生(消費者法務と食品の専門家)
◆神戸大学農学部畜産学科(昭和61年4月入学)・神戸大学大学院農学研究科(平成4年3月修了)
◆神戸市役所(平成4年4月入庁、平成26年3月退職)
「平成4~13年 保健所等での衛生監視業務(食品衛生・環境衛生・感染症対策)」
「平成14~24年 消費生活センター 技術職員(商品テスト・相談対応支援・事業者指導)」
◆一般社団法人はりまコーチング協会(平成26年4月設立、代表理事就任)
◆食品分野のダブルの専門家としてサポートします
元保健所食品衛生監視員として「食品表示法」をはじめとした食品衛生
元消費生活センター職員として「景品表示法」をはじめとした消費者法務
◆食品関連企業・商工会・給食施設等で研修実績あり(口コミ紹介が多い)