事件の概要

  • 工場で製造された給食を喫食した7グループ149名が食中毒
  • 長野市内など7つの未就学児施設の給食
  • 病因物質はウエルシュ菌
  • 原因食品は「鶏と野菜のコンソメ炒め」(推定)
  • 配送時の温度管理が不十分だったとのこと
  • 喫食者数は合計1,458名
  • 3日間、当該施設そうざい製造ラインの営業停止
  • (追記)読売新聞では「市内などの7幼稚園」と報道されていました

コメント(課題・問題点・防止策等)

  • 給食によるウエルシュ菌の食中毒が頻繁に報道されています
  • そもそも、ウエルシュ菌食中毒は温度管理が不十分なまま長時間放置することによって発生することが多いので、このような大きな工場での発生は考えにくいような気がする。
  • 配送時の温度管理が不十分だったとの報道がされているが、そもそもウエルシュ菌が紛れ込んでいたということだし、製造した後の温度管理が適切でなかったということなのか。
  • HACCPによる衛生管理をしていれば、温度管理の不備にはならないが、どうだったのか。
  • 「鶏と野菜のコンソメ炒め」が原因食品と推定されるということですが、まさか、前日調理だったということはないだろうし。
  • 原因が「配送時の温度管理」とすれば、改善策として、配送車に冷蔵庫やクーラーボックスに入れるとか、設備的な改善をする必要があるのだけど、小さなワゴン車などで配送していたら、なかなかそこまでやっていない事業者も多いのではないか。
  • あと、営業停止になったのが「そうざい製造ライン」なので、もしかすると、エリアを分けて複数の許可を取っているのかな。

長野市 報道発表資料

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食中毒の発生について
更新日:2021年12月10日更新

市内でウエルシュ菌による食中毒が発生しました

市内でウエルシュ菌による食中毒が発生しましたのでお知らせします(令和3年12月10日発表)
概要は次のとおりです。

市内でウエルシュ菌による食中毒が発生しました [PDFファイル/277KB]

https://www.city.nagano.nagano.jp/soshiki/h-seikatu/424754.html

デリクックちくま お詫び文書

事業内容
8つの事業展開
創業以来のコア事業である事業所様向けの弁当給食事業から始まり、イベント・パーティーや冠婚葬祭向けの料理事業、学校給食などの炊飯事業、病院・福祉施設や社員食堂などの受託給食事業、高齢者や病態支援のための配食事業、駅弁やバス積み込み弁当等の観光事業、食品加工・その他事業に、新たにパン事業を加えた8つの事業展開を行っています。

http://www.chikuma-f.com/business/index.html

2021.12.10
各位
株式会社デリクックちくま
代表取締役社長北澤英行

食中毒事故に関するお詫びとお知らせ

 この度、株式会社デリクックちくま第一工場長野市篠ノ井にて、12月1日水曜日に製造した給食を喫食されました7グループ様におかれまして、ウェルシュ菌による食中毒事故が発生いたしました。
 発症されました患者様には多大な苦痛とご迷惑をおかけしましたことを心より深くお詫び申し上げます。また、関係者の皆さまにも多大なご迷惑とご心配をお掛けしていること重ねて深くお詫び申し上げます。
 本日、12月10日(金曜日)長野市保健所様より営業停止処分を受けましたので下記にお知らせいたします。



1.食中毒事故の内容について
 12月1日水に弊社第一工場で製造の給食を喫食されました7グループ様より食中毒と疑われる症状を発症している方がいる旨の連絡をいただきました。12月3日、4日、6日に長野市保健所様で当該献立の保存検食検査、製造従事者の検便検査、工場立入検査を行い、発症された方の検便検査から弊社で製造した給食が原因であることが判明し、弊社第1工場が原因施設と断定されました。
なお、現在のところ、当日製造した他の給食、お弁当を喫食されましたお取引様、お客様からの健康被害の申し出はございません。

2.行政処分の内容について
処分工場:長野市篠ノ井小森428第1工場
所轄保健所:長野市保健所
処分年月日:令和3年12月10日金曜日
処分の理由:食品衛生法第6条第3号の規定に違反した為
営業停止期間:令和3年12月10日金曜日))~令和3年12月12日日曜日の3日間
営業停止範囲第1工場惣菜製造ライン
原因物質:ウェルシュ菌
患者数発症者数149名

3.再発防止策について
 弊社では、日頃より大量調理を行う事業者として衛生管理と従業員教育を徹底してまいりましたが、この度この様な事故を発生させたことにつきまして、改めて深くお詫び申し上げます
 今般の処分を厳粛に受け止め食の安心安全の確保に向けて全社一丸となり、衛生管理体制を一層強化・徹底し今後の信頼回復に努めてまいります。つきましては、本日「安全対策プロジェクトチーム」を立ち上げ再発防止策の具体的取組を開始いたしました。改めて実行状況につきましてご報告いたします。

 末筆となりますが、体調を崩された患者様の一日も早い回復を心よりお祈り申し上げます。

http://www.chikuma-f.com/images/1210_chikuma.pdf

ニュース記事の紹介

※下記に紹介している記事や動画は時間の経過とともに削除される場合がありますのでご了承ください。また、新しいニュースがあれば追加します。

【SBC信越放送】長幼稚園7園でウエルシュ菌による食中毒・給食の業者に3日間の一部営業停止 長野市保健所 12月10日

幼稚園7園でウエルシュ菌による食中毒・給食の業者に3日間の一部営業停止 長野市保健所
長野市と白馬村にある7か所の幼稚園で給食を食べた園児など149人が、「ウエルシュ菌」が原因の食中毒になりました。
長野市保健所は、給食を製造した業者に対し、きょうから3日間、営業の一部停止を命じました。
食中毒の原因となったウエルシュ菌。
熱に強く、食品を大釜で大量に加熱調理したあと適切に冷却せず放置すると、40度から50度まで下がったときに芽胞(がほう)と呼ばれる細胞が増殖して食中毒の原因となります。
給食を製造したのは、長野市篠ノ井のデリクックちくまで、今月1日、長野市と白馬村にある7か所の幼稚園に提供した給食の「鶏と野菜のコンソメ炒め」を食べた園児や職員149人が、腹痛や下痢といった食中毒の症状を訴えました。
長野市保健所によりますと、49人が医療機関を受診し、現在は全員が回復しています。
長野市保健所は、食中毒の原因を「ウエルシュ菌」と断定し、デリクックちくまに対し、きょうから3日間、営業の一部停止を命じました。
デリクックちくまは「このような事態を起こしてしまい深くお詫び申し上げます。
衛生管理を強化徹底し再発防止に取り組んでいきます」とコメントしています。
(12月10日20時34分)

https://sbc21.co.jp/news/page.php?date=20211210&pid=0414756

【テレビ信州】長野市 給食で腹痛や下痢 園児など149人が食中毒 ウエルシュ菌を検出 2021.12.10

長野市 給食で腹痛や下痢 園児など149人が食中毒 ウエルシュ菌を検出
2021.12.10

12月1日、長野市の施設で作られた給食を食べた幼稚園児など149人が腹痛や下痢を訴えるウエルシュ菌の食中毒が発生しました。現在、全員回復しているということです。

給食を提供したのは長野市篠ノ井の「デリクックちくま第一工場」です。長野市保健所などによりますと12月1日、この工場でつくられた給食を食べた60代までの男女149人が腹痛や下痢などの症状を訴えました。149人のうち123人は10歳未満の子供でした。現在、全員回復しているということです。この給食が提供されたのは長野市などの7つの幼稚園だということです。

長野市保健所が患者の便を検査したところ「ウエルシュ菌」が検出されました。ウエルシュ菌は加熱調理され大きな器のまま長期間放置されていた食品が原因となることが多く今回は配送の温度管理の状況などから「鶏と野菜のコンソメ炒め」と推定されています。

長野市保健所はウエルシュ菌による集団食中毒と断定し施設の惣菜製造ラインをあさってまで停止するよう命じました。

https://www.news24.jp/nnn/news116isp8xxk0egn9e2w7.html

【NBS長野放送】給未就学児の7施設の給食で食中毒 149人に症状 ウェルシュ菌が原因 受託会社を一部営業停止処分に 12月10日

未就学児の7施設の給食で食中毒 149人に症状 ウェルシュ菌が原因 受託会社を一部営業停止処分に
12月10日(金) 15:02
未就学児の7施設の給食で食中毒 149人に症状 ウェルシュ菌が原因 受託会社を一部営業停止処分に
受託給食を手がける長野市の「デリックちくま」が調理した「おかず」を食べた10歳未満の未就学児ら149人が下痢・腹痛などの軽い食中毒の症状を訴えていたことがわかりました。

長野市保健所は、ウェルシュ菌による食中毒と断定し、この事業者をきょうから3日間、一部営業停止処分にしました。

原因のおかずは、12月1日に調理され、長野市内など7つの未就学児施設の給食で食べられました。

配送時の温度管理が不十分だったとみられています。

患者は全員、回復したということです。

https://www.nbs-tv.co.jp/news/articles/2021121000000007.php

【NBS長野放送】給食で食中毒 未就学児ら149人に症状 「ウエルシュ菌」と断定 事業所に一部営業停止処分処分 12月10日

給食で食中毒 未就学児ら149人に症状 「ウエルシュ菌」と断定 事業所に一部営業停止処分処分 
12月10日(金) 19:37
給食で食中毒 未就学児ら149人に症状 「ウエルシュ菌」と断定 事業所に一部営業停止処分処分 
長野市の業者が調理した「おかず」を食べた未就学児ら149人が、軽い食中毒の症状を訴えていたことがわかりました。保健所は10日から3日間、一部営業停止処分にしました。

一部営業停止処分を受けたのは、長野市で受託給食を手がける「デリクックちくま」です。

今月1日、デリクックちくまが提供した長野市など未就学児の施設で昼食を食べた後に、下痢や腹痛を訴えていると市民から連絡がありました。

保健所によりますと、7つの施設で149人に軽い症状があったということです。

長野市保健所は、デリクックちくまの提供したおかずによるウエルシュ菌の食中毒と断定。この事業者を10日から3日間、一部営業停止処分にしました。

配送時の温度管理が不十分だったとみられています。

患者は全員、回復したということです。

https://www.nbs-tv.co.jp/news/articles/2021121000000007.php

【NHK信州 NEWS WEB】長野市などの7つの保育施設の園児ら149人が給食で食中毒 12月10日

信州 NEWS WEB
長野市などの7つの保育施設の園児ら149人が給食で食中毒
12月10日 14時55分

長野市の総菜製造業者が作った給食を食べた7つの保育施設の園児ら、あわせて149人が下痢や腹痛など食中毒の症状を訴え、長野市保健所はこの業者の工場の総菜製造ラインを、10日から3日間営業停止の処分としました。

長野市保健所によりますと、今月3日、長野市内の園児の保護者から「給食のあとに下痢や腹痛の症状があり、ほかの人も同様の症状がでている」と連絡がありました。
保健所が調べたところ、長野市などの7つの保育施設で、園児123人と職員26人のあわせて149人が下痢や腹痛の症状を訴えていることが分かりました。
いずれも症状は軽く、全員すでに回復しているということです。
園児らはいずれも今月1日に長野市篠ノ井の「デリクックちくま第一工場」が提供した給食を食べていて、園児ら7人の便からウエルシュ菌が検出されたということです。
市保健所では、この工場で作られた総菜が原因の食中毒と断定し、総菜の製造ラインを10日から3日間営業停止の処分としました。
ウエルシュ菌を原因とした食中毒は長野市では平成20年以来13年ぶりだということで、市保健所では、調理した食品はなるべく早く食べるようにしたり、すぐに冷却して低温で保存したりするよう呼びかけています。

https://www3.nhk.or.jp/lnews/nagano/20211210/1010020795.html

【NBS長野放送】給食で食中毒 未就学児ら149人に症状 「ウエルシュ菌」と断定 事業所に一部営業停止処分処分 12月10日

幼稚園の給食で149人食中毒…「鶏と野菜のコンソメ炒め」が原因か
2021/12/11 14:20
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 長野市は10日、市内などの7幼稚園で今月1日に提供された給食を食べた10歳未満~60歳代の園児や職員計149人が腹痛や下痢の症状を訴え、うち7人の便から食中毒の原因となる「ウエルシュ菌」が検出されたと発表した。

 市保健所は給食が原因の食中毒と断定。調理した総菜製造会社「デリクックちくま」の第1工場(長野市篠ノ井小森)総菜製造ラインを10日から3日間の営業停止処分とした。

 発表によると、149人のうち園児は123人。1日に提供された給食のうち、「鶏と野菜のコンソメ炒め」が原因とみられるという。全員回復したという。

 同社は「多大な苦痛とご迷惑をおかけしたことを深くおわびする」とした上で、再発防止に向けたプロジェクトチームを発足させ、具体的な取り組みを開始したとのコメントを発表した。

https://www.yomiuri.co.jp/national/20211210-OYT1T50348/

投稿者プロフィール

赤松靖生(消費者法務と食品の専門家)
赤松靖生(消費者法務と食品の専門家)
◆神戸大学農学部畜産学科(昭和61年4月入学)・神戸大学大学院農学研究科(平成4年3月修了)
◆神戸市役所(平成4年4月入庁、平成26年3月退職)
「平成4~13年 保健所等での衛生監視業務(食品衛生・環境衛生・感染症対策)」
「平成14~24年 消費生活センター 技術職員(商品テスト・相談対応支援・事業者指導)」
◆一般社団法人はりまコーチング協会(平成26年4月設立、代表理事就任)
◆食品分野のダブルの専門家としてサポートします
元保健所食品衛生監視員として「食品表示法」をはじめとした食品衛生
元消費生活センター職員として「景品表示法」をはじめとした消費者法務
◆食品関連企業・商工会・給食施設等で研修実績あり(口コミ紹介が多い)